先々週、一輪ほころび始めたリュウノウギク。白山高山植物園では、ノコンギク、ゴマナ、イワギクに混ざってリュウノウギクが咲いていました。葉っぱをこすると竜脳(中国から伝わった、リュウノウジュからとれる精油)の香りがするとか。石川県では準絶滅危惧種に指定されています。アサギリソウも黄色い花が見えました。別名ハクサンヨモギ。そういえば、ヨモギの花に似ています。こちらも準絶滅危惧種。いずれも園芸採取や道路工事など人的要因が、絶滅の危険性の一因。こちらは、エゾリンドウ。白山に咲くオヤマリンドウとの違いは、花が頂部だけではなく、上部の葉腋にもついて開くことです。白山には、オヤマリンドウやミヤマリンドウを始め、いずれも絶滅危惧Ⅰ類のコヒナリンドウ、タカネセンブリ、絶滅危惧Ⅱ類のハナイカリなどリンドウ科の植物もたくさん生育しています。
絶滅の危機に瀕している植物たちを始め、白山を彩る高山植物の種を繋ぐ地道な活動が続きます。
注)コヒナリンドウは、1995年に白井伸和氏によって白山で初めて発見されました。 『高山に咲く植物』 清水建美著より